リノベーション現場ブログ

住宅の床下は「コンクリート化」が断然おすすめな理由

こんにちは。

兵庫県川西市内に築35年の中古住宅をリノベーションしたモデルハウスがある、りのべイズムです。

現在、川西市内で築50年くらいの戸建て住宅をフルリノベーション工事中。

リノベーションは重機ですべてを解体するのではなく、
人力で解体しながら柱や基礎など、使える所は再利用するのですが、
解体していくと床下が土でした(古いお家では当たり前のことです)。

そこで、こんな大規模な工事の時にしか行えない土間打ち(コンクリート化)をしました。

さて、古い戸建て住宅のリフォーム相談で意外と多いのが、
「床下は土のままでも問題ないのか?」という質問です。
特に昭和期に建てられた住宅では、床下が“湿気抜き”のために土のままになっていることが一般的でした。しかし、現在の住宅性能やメンテナンス性を考えると、
床下をコンクリートにしてしまう(=土間コンクリート化)ことには多くのメリットがあります。

本記事では、なぜ床下の土間コンクリート化が推奨されるのか、具体的な理由をわかりやすく紹介します。


■ 1. 最大のメリット:湿気対策になる

古い住宅の床下トラブルで最も多いのが 「湿気」 です。
土のままの床下では、雨の日や梅雨時になると土から湿気が立ち上り、床下全体がジメジメとした環境になります。

湿気が多いと何が起こるのか?

  • 床下の木材が腐朽しやすくなる
  • シロアリが活動しやすくなる
  • 断熱材が湿気を含んで性能低下を起こす
  • 家全体の耐久性が落ちる

特に古い住宅では、基礎にひび割れがあったり、換気口の位置が悪かったりと、湿気が溜まりやすい構造になっていることも珍しくありません。

● コンクリート化で湿気の大半をシャットアウト

土間コンクリートを打つと、地面から上がってくる湿気が大幅に軽減されます。さらに防湿シートを併用すれば、湿気対策としてはほぼ完璧。床下環境が劇的に安定します。


■ 2. シロアリ対策として非常に効果的

シロアリは湿った土を好みます。床下が土のままの場合、シロアリが侵入しやすい環境が整っているといっても過言ではありません。

● コンクリートはシロアリの“物理的バリア”になる

コンクリートを打つことで、シロアリが床上に上がってくるための通り道を遮断できます。もちろん、完全に侵入をゼロにするわけではありませんが、
「入りにくい家」=被害の可能性が大きく下がる家
にすることはできます。

さらに、点検しやすくなることで、シロアリ被害を早期発見しやすくなるのも大きなメリットです。


■ 3. 断熱性能が安定し、床が冷えにくくなる

床下の湿気や外気温の影響は、住み心地にも直結します。特に冬、床が冷える原因の一つは「床下の冷たい空気が直接床材に触れていること」です。

土間が土のままだと、冷気がそのまま床下に滞留しやすく、断熱材が湿気を吸って性能低下を起こすこともあります。

● コンクリート+断熱材で床下の温度が安定

コンクリートを打つだけでも、床下の空間温度が安定しやすくなります。さらに、床下断熱を併用すれば、冬の底冷えを大きく改善できます。

特に古い住宅の断熱改修では、「床暖房より先に床下環境の改善を」と専門家が言うほど、重要なポイントです。


■ 4. メンテナンス性が大幅に向上する

土の床下は、どうしても点検しづらいのが難点です。

  • うっかり踏み抜くと土埃が舞う
  • 這い回ると服が汚れる
  • 工具が使いにくい
  • 配管や配線工事が難しい

こうしたデメリットが積み重なり、結果として「点検が疎かになる」という悪循環につながります。

● コンクリート化で点検が“非常にラク”になる

土間コンクリートが打ってあると、

  • ずり落ちないので安全に移動できる
  • 床下作業がしやすい
  • 配管・配線のリフォームが容易
  • 家の寿命を伸ばすための定期点検がしやすい

といったメリットが得られます。

特に水道管の交換などは、床下が土のままだと非常に手間がかかります。後々のリフォーム費用を抑える意味でも、コンクリート化は長期的に見て大きなメリットがあります。


■ 5. カビや臭い対策になる

床下から家の中にカビ臭が上がってくる、という相談も多いです。これは床下の湿気やカビが原因のことがほとんど。

  • 床下の地面が湿っている
  • 基礎の換気が悪い
  • 断熱材がカビている

こうした環境は、室内環境にも悪影響を及ぼします。

● コンクリート化=カビの原因を根本から取り除く

土間から上がる湿気を抑え、さらに床下の温度と湿度が安定すると、カビの発生リスクは大幅に低減します。
結果として、室内の空気環境の改善にもつながるのです。


■ 6. 住まいの“基礎寿命”が伸びる

家の寿命を左右するのは、壁や屋根よりもむしろ「床下」とも言われます。
湿気、腐朽、シロアリ、基礎の劣化…。
これらはすべて床下環境と密接に関係しています。

土間コンクリート化によって、

  • 基礎の鉄筋が錆びにくくなる
  • 木材の腐朽を防ぐ
  • シロアリ被害を抑える

といった効果が期待できるため、住宅の寿命が延びます。


■ 7. 防犯性の向上や小動物の侵入防止にも効果

意外と見落とされがちですが、床下が土のままだと、隙間から小動物が入り込むこともあります。

  • ネズミ
  • イタチ
  • アライグマ(地域による)
  • 野良猫

などが入り込み、断熱材を荒らしたり、糞尿で悪臭を放ったりするケースも少なくありません。

● コンクリート化することで侵入経路を削減

コンクリート化+基礎周りの補修で、小動物の侵入をほぼ防げます。
これもまた、住まいを守る重要なポイントです。


■ まとめ:古い戸建てこそ、床下コンクリート化を検討すべき

古い戸建て住宅の床下を土のままにしておくことは、現代の住宅性能から見るとデメリットが多いといえます。

床下をコンクリート化するメリットのまとめ

  • 地面からの湿気を防げる
  • シロアリ対策として強力
  • 床の冷えが改善し、断熱性能が安定
  • カビ・臭い対策になる
  • 点検やリフォームがしやすくなる
  • 住まいの寿命が伸びる
  • 小動物の侵入も防げる

特に湿気やシロアリで悩んでいる古い住宅では、コンクリート化は非常にコストパフォーマンスの高いリフォームです。

「床下は普段見えない場所」だからこそ、しっかり手を入れておくことで、家全体の寿命と住み心地を大きく向上させることができます。

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