りのべイズム コラム

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店舗内装のプロが語る ― 住宅リフォームに活かせる発想とメリット

こんにちは。

兵庫県川西市内に築35年の中古住宅をリノベーションしたモデルハウスがある、りのべイズムです。

りのべイズムの会社には店舗内装部門もあります。
店舗と言っても、飲食店、物販店、娯楽施設、福祉施設、クリニック、美容院、児童教室、オフィス、ホテルの部屋など、
多種にわたる内装の設計施工を手掛けています。

株式会社ショウ空間 店舗施工事例

住宅のリフォームと店舗の内装工事。
どちらも「空間をつくる」という点では共通していますが、
実際の現場に携わると、それぞれの目的や優先されるポイントには大きな違いがあります。
店舗は「お客様を惹きつけ、滞在を快適にし、売上につながる空間」であることが求められ、
住宅は「住む人の快適さや安心感」を最優先に考えます。

しかし、店舗内装の設計・施工を数多く経験してきたプロの視点から見ると、
そのノウハウや発想は住宅リフォームに大いに活かすことができます。

今回は、店舗内装のプロならではの強みや、それを住宅リフォームに応用した際のメリットを詳しく解説します。


1. 店舗内装と住宅リフォームの違い

まずは、両者の違いを整理してみましょう。

  • 店舗内装
    • 短期間での工期が求められることが多い
    • 限られたスペースを最大限に活用する工夫が必要
    • デザイン性と機能性の両立が必須
    • 照明や素材の使い方によって「集客力」に直結する
  • 住宅リフォーム
    • 住む人の生活動線や快適性が最優先
    • 長期間使える耐久性が重要
    • 安心・安全性を確保することが必須
    • デザインは「飽きがこない」「心地よい」が基準になりやすい

このように、目的は異なるものの、店舗内装で培った「限られた条件の中で最大の効果を発揮する技術」は、住宅リフォームに応用するととても効果的です。


2. 店舗設計のノウハウが住宅に活きるポイント

2-1. 動線計画の巧みさ

店舗内装では「お客様が自然に商品を手に取る」「混雑してもストレスが少ない」ように動線設計を工夫します。これを住宅に応用すれば、家事動線や生活動線を見直して、より暮らしやすい間取りを実現できます。

例:

  • キッチン → パントリー → 洗面所 → 物干しスペースを直線的につなぐ
  • 来客用と家族用の動線を分けることでプライバシーを確保

店舗で培った「人が無意識に動きやすい設計力」は、毎日の生活の快適さを大きく高めます。


2-2. 照明デザインの工夫

飲食店や物販店では、照明ひとつで印象がガラリと変わります。明るさの強弱、色温度、光の当て方によって「落ち着き」や「高級感」を演出する技術は、住宅でも大いに役立ちます。

住宅リフォームでよくあるのが「全体を均一に明るくする照明」ですが、店舗的発想を取り入れると、以下のような提案が可能です。

  • リビングの一部に間接照明を入れて、ホテルライクな雰囲気に
  • ダイニングテーブルの上にペンダントライトを配置して食事を引き立てる
  • 廊下や階段に足元灯を仕込んで安全性とデザイン性を両立

「光の演出」を加えることで、日常が少し特別に感じられる住空間になります。


2-3. 素材の活かし方

店舗では、短期間で印象的な空間をつくるために、多様な素材を使い分けます。木材・石材・金属・ガラス・タイル・クロスなどを組み合わせることで、コストを抑えながらも高級感を演出できます。

住宅リフォームでもこの発想を活用すれば、たとえば以下のような提案が可能です。

  • キッチン背面にアクセントタイルを用いてカフェ風に
  • リビングの一角に異素材を組み合わせて「見せ場」をつくる
  • 洗面台の壁に耐水性のある素材を活用してデザインと機能を両立

店舗内装のプロは、素材を「どう組み合わせれば印象的で、しかも長持ちするか」を熟知しています。


2-4. 限られたスペースの活用

都市部の店舗は限られた面積しか確保できないケースが多いため、「狭くても広く見せる」工夫が必須です。

  • 鏡やガラスを効果的に使って奥行きを感じさせる
  • 収納を壁面に溶け込ませてすっきり見せる
  • 天井高を強調して開放感を演出する

これらのノウハウを住宅に応用すれば、コンパクトな家でも快適で広々とした空間に仕上がります。特にマンションリフォームでは大きなメリットとなります。


2-5. コストパフォーマンスの高い提案

店舗は「限られた予算で最大の効果を出す」ことが求められます。
高額な素材をふんだんに使うのではなく、要所要所に効果的な仕掛けを入れるのが得意です。

住宅リフォームでもこの視点を取り入れると、予算を無駄にせず「ここぞ」という部分にお金をかけられます。
例:

  • 水回りは機能性を優先し、リビングはデザインに投資
  • フローリングは標準仕様でも、照明や壁面で雰囲気を格上げ
  • 見えにくい場所はコストを抑えつつ、来客が目にする部分にこだわる

結果として、コスト以上の満足度が得られる空間を実現できます。


3. 住宅リフォームに店舗的発想を取り入れるメリット

ここまでご紹介したポイントをまとめると、住宅リフォームに店舗内装の発想を取り入れることで、次のようなメリットがあります。

  1. 暮らしやすい動線が手に入る
    → 家事効率が上がり、毎日のストレスが減る
  2. 照明や素材の工夫でデザイン性が高まる
    → ホテルやカフェのような特別感を日常に取り入れられる
  3. コンパクトな家でも広く快適に見せられる
    → 都市部やマンション住まいに最適
  4. コストパフォーマンスが高くなる
    → 限られた予算で「満足度の高いリフォーム」が可能
  5. 店舗で培ったスピード感や柔軟さが工期にも活きる
    → 家族の負担を最小限に抑えて工事が進められる

4. 事例で考える「店舗的リフォーム」

例えば、築30年の戸建てをリフォームする場合。

  • キッチン:動線を最適化し、収納は壁面にフラットに収めてカフェ風に演出
  • リビング:天井に間接照明を設けてホテルのような雰囲気をプラス
  • 洗面所:タイルと間接照明で「店舗のパウダールーム」のように仕上げる
  • 玄関:店舗的なサインや装飾で、帰宅時に気分が上がる空間に

このように店舗の手法を取り入れると、「普通のリフォーム」では得られない特別感と利便性を実現できます。


5. まとめ

店舗内装のプロが住宅リフォームに関わると、単なる「修繕」や「模様替え」にとどまらず、暮らしそのものを豊かに変える提案が可能になります。

  • 動線計画
  • 照明デザイン
  • 素材の活用
  • 空間を広く見せる工夫
  • コストを抑えながら満足度を上げる提案

これらはすべて、店舗設計で培った発想から生まれるものです。

「毎日の生活をもっと快適に、もっと楽しくしたい」と思う方は、ぜひ住宅リフォームに店舗的な発想を取り入れてみてください。きっとこれまでにない満足感が得られるはずです。

(↑あくまでも参考として、りのべイズムの店舗部門の施工事例です。)

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