(画像は、りのべイズムのモデルハウスに展示している、施工に使ったウレタンフォーム断熱と古い断熱材(カビ発生)のサンプルです。)
最近、よく断熱のお話をブログでしていますが、
今回は断熱性が足りないことによっても起こり得る「カビ」についてのお話です。
というのは、2020年にイギリスで、
「家庭環境のカビに長期間さらされたことによる重度の呼吸器疾患」によって2歳の男の子が亡くなったたというショッキングなニュースがあったからです。
英国で2歳児死亡、公営住宅のカビが原因
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カビの発生と健康への影響:
カビは(住宅でなくとも)湿度の高い場所や換気不良な環境で発生しやすく、
これによってアレルギーや呼吸器疾患を引き起こす可能性があります。
特に高湿度の環境では、カビの胞子が空気中に放出されて室内空気を汚染することがあります。
湿気とカビの問題は、健康に悪影響を及ぼすことから、重要です。
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ところで、ジョージ・オーウェルの作品「ウィガン波止場への道」にも住宅の湿気についての記述があったということをつい最近、朝日新聞の記事で知ったのですが、
これは1930年代のイギリスの炭鉱町についての作品ですから、
住宅の湿気問題があるという点に絞れば、なんと85年も経った21世紀の先進国で、
住宅のカビによる呼吸器疾患が起き、それによって尊い命が失われたという何とも痛ましいニュースですね…。
(英国で犠牲者が出た公営住宅のような住宅は「カーテンの裏、壁、壁紙の裏側にも、黒いカビがびっしりついていた(朝日新聞)」と取材した記者が記しており、 これはあくまでも一例です。
他にも同じような英国の住宅で、子供だけが喘息になっている例もあるようですが、
これらは換気状態も良くない住宅の 例だと思いますので、日本の住宅のすべてにこういったカビの繁殖が起こり得ると言っているわけではありません。
ただ、外国の話とはいえ、日本は高温多湿ですし対岸の火事ではありません。)
住宅の換気を良くすることは言うまでもなく大切ですが、
そもそも湿気が家の中にたまらない仕組みを作ることが大切です。
その仕組みが「性能の高い断熱」だと、りのべイズムは考えています。
断熱は、夏は涼しく冬は暖かい居心地のいい家を実現するためにもとても大事ですが、 併せてカビの繁殖の根源である湿気を防ぎ、ひいては人間の健康を保つという意味でも、とても大切なのですね。
日頃目に見えない部分のことは、つい気がづきにくくなってしまうかもしれませんが、
見えないからこそ、真剣に考えたいものです。